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お客様事例|一条工務店に適した、軽くて蒸れない羽毛布団

羽毛布団の適切な厚みは住環境によって違う

羽毛布団:ポーランドプレミアムマザーグースとプレミアムバティストの組み合わせ
  • 羽毛布団の厚み・保温力資料
  • 羽毛布団の厚み・保温力資料
  • 羽毛布団の厚み・保温力資料

一般論として戸建て住宅は集合住宅と比べると寒い傾向

羽毛布団の厚みを検討するにはおおよその室温を把握しなくてはなりません。しかしご来店されるお客様の多くは寝室の室温をご存知ではないため、いきなり室温を尋ねても明確な回答が返ってくることは基本的にありません。実際には住環境をお尋ねしながら大体の室温を予想していくことになります。(遠方のお客様でメールやLINEでご相談を頂く場合は、室温に関して最初から言及して下さっているケースが多いです。おそらくそういう方々はこのブログをご覧下さっているのではないかと思います。)
その場合、最初にお伺いさせて頂く質問が「戸建て住宅か集合住宅か」。
東西南北と屋根の5面(地面も入れると6面)が外気に接している戸建て住宅と、主に6面のうち2面しか外気に接していない集合住宅とでは、同じ地域でも室温が違うケースが多いので、ある程度の絞り込みを行うにはもってこいの2択質問です。冬に関しては戸建て住宅の方が室温が低く、集合住宅の方が室温が高いという想定で話を進めるのが基本です。

一条工務店をはじめとする高性能住宅は例外

ですが何事にも例外はつきものです。
戸建て住宅が集合住宅と比べて室温が低い傾向にあるのは間違いないものの、一部の高性能住宅の場合は話が大きく変わってまいります。有名どころで言えば一条工務店ですね。今回のお客様(N様)も一条工務店の家にお住まいです。(ややマニアックな世界になるとウェルネストホームやパッシブハウスも超高性能住宅です。※パッシブハウスだけはメーカー名ではなく認定基準の名称なのでやや言葉の意味が違いますが、、、)
もちろんこうしたの住まいの中にも日射取得や空調計画によって、より暖かい、寒いという差はありますが、おしなべて非常に暖かい住まいです。室温が20℃を越えることもザラでしょう。一条工務店の平均的な暮らし方をしていれば一般的な冬用の羽毛布団の厚みはまず必要ありません。むしろ暖かすぎて汗をかいてしまい、かえって不快な掛布団になってしまいます。側生地に通気性の低いポリエステル混紡生地を採用していれば尚更です。
そのため「羽毛布団=暖を取るための冬用の布団」と認識している人は、一条工務店の家には羽毛布団は不要だ!とお考えになられることもしばしばあるようです。
ただ私たちからすると、ちょっと待った!です。
羽毛布団は単に暖を取るだけの寝具ではありません。羽毛布団の暖かさは厚みで決まりますので、室温が高いのであればその室温に合わせて厚みを調整すればいいだけのこと。羽毛布団特有の軽やかさと暖かさは室温が高い住まいでも十分に威力を発揮します。私自身、真冬でも寝室の温度が20℃を越えているので実感を持って言えます。さらに言えば、羽毛ほど耐久性に優れ、再利用が極めて容易で、再利用コストが低くて、生分解性もあるマテリアルは他にありません。合成繊維のように海を漂うマイクロプラスチックになることもなく、サステナブルな素材です。

ご購入頂いた羽毛布団

こうした状況を踏まえて、N様ご夫妻には当店の保温力2と保温力3の厚みの羽毛布団をご提案させていただきました。ご主人が保温力2で、奥様が保温力3です。これらの厚みは一般的には夏用や春秋用とされる厚みですが、ご夫妻の場合は冬でもこの厚みで十分です。これよりも厚くなるとオーバーヒートを起こしやすくなります。なぜ同じ住まいなのに厚みが違うかと言えば、それはご夫妻の体質の違いを考慮しての選択です。

その上で、より快適におやすみいただけるように生地にはドイツ製のプレミアムバティストを使用しました。この生地は一般的な日本の綿100%の生地に比べて通気性が3〜5倍と非常に高く、蒸れ感が少ないのが特徴です。また軽さについても非常に軽量で、寝返りも楽々。平織の生地ですからしなやかさに関しては100点とはいかないものの、軽さ、通気性、しなやかさ、耐久性の総合バランスに長けた生地です。

プレミアムバティスト

しかしながらこのような海外製の高通気生地は快適な一方で、不純物(羽毛のクズ)の混入が多い羽毛を使用すると吹き出しの問題が起こります。この吹き出しを解決するには、シンプルに質の良い羽毛を使うしか方法はありません。厚みをコントロールするだけならば羽毛と生地の質は問われませんが、「軽くて、蒸れにくくて、吹き出しにくくて、高寿命な羽毛布団」を仕立てるにはやはり上質な素材が必要となります。

ポーランド・プレミアムマザーグース95%
ポーランド・プレミアムマザーグース95%

そこで羽毛はハイクラスなポーランドのプレミアムマザーグース95%を使用させていただきました。ポーランド産マザーグース95%も色々ですが、その中でも非常に良い部類に入る羽毛だと認識しています。

後日、お子さんの羽毛布団も追加して頂くことに

N様ご夫妻が新調した羽毛布団を使っていたところ、お子さんがその布団を気に入ってしまい、最終的に2枚とも子供達に取られてしまったそうです。そこで仕方なく元々使っていた布団で寝てみたところ、「掛け心地が全く違う!もう元の布団には戻れない…」ということで、お子さん全員分の羽毛布団も追加でご注文頂くことになりました。お子さんたちはまだ小学生で代謝も高いので、ご主人と同じ全員保温力2の仕上げです。
このように評価して頂けると大変励みになります。特にN様ご夫妻は羽毛布団をご購入頂く前に、当店でベッドマットレスを買い替えて頂いたばかりでして、睡眠環境全体を我々の手でご提供させて頂くことができ、職業冥利に尽きる想いです。
今後もどうぞよろしくお願いいたします。

最後に:集合住宅にも当然例外はある

ここまで集合住宅は暖かいという前提で話を進めてまいりましたが、戸建て住宅に例外がある様に集合住宅に関しても当然例外はあります。

例えば上下左右に人が住んでいる中住戸は非常に有利な一方で、角住戸や最上階は外気に接する面が増えるので夏の暑さ、冬の寒さで不利となります。(中住戸であっても隣戸や上下階に人が住んでいないと恩恵は薄れます)

またそもそもとして集合住宅の場合は戸建て住宅よりも暖かくなりやすいという性質があるため、換気システムや断熱性能については軽視されがちな側面があります。上述の高性能戸建て住宅の場合は、樹脂サッシや木製サッシを使った上でペアガラスやトリプルガラスが基本となりますが、集合住宅の場合はそれよりも性能が劣るアルミ樹脂複合サッシが一般的で、古い集合住宅の場合はアルミサッシの単板ガラスというケースもあるはずです。(防火的に樹脂サッシを使うことが難しいケースもあるので致し方ない部分もあります)

そうなると室温自体はある程度暖かくても、窓付近に関してはコールドドラフトと呼ばれる冷気が発生し、体感温度はそれほど高くないという状態に陥ります。特に寝室はLDKと比べると狭いので必然的に身体と窓の距離が近くなり、コールドドラフトの影響を受けやすいのです。

換気についても同様です。高性能戸建て住宅では熱交換型の1種換気が採用されるケースが多い一方で、集合住宅は熱交換がない3種換気が基本です。熱交換がない3種換気は、給気口から冷たい外気(あるいは暑い外気)がそのまま入ってくるので、給気口付近は寒さを感じやすくなります。

このように一口に集合住宅と言っても状況は様々ですし、当然のことながら暖房器具の使用状況でも室温は大きく変わってまいりますので、「集合住宅=暖かい」と安易に判断するのは禁物です。やはり理想を言えば、寝室に過去ログも記録できる温湿度計を置いて各季節ごとの室温を把握できると良いですね。これは戸建住宅の場合も同じです。(ただしコールドドラフトまで把握しようと思うと室内に複数の温湿度計がいるのでそこまでは不要かと思います。もちろんやれる人はやった方がいいですが、、、)