毛布の使い方
先日テレビで「毛布は羽毛ふとんの上に掛けるのが正解」という内容の番組が放送されたらしい。
私自身はその番組を実際に見ていないのだけれど、店にいらっしゃったお客様も「毛布は羽毛の上に掛けるらしいねぇ」とおっしゃっていたし、ツイッターのフォロワーさんも「初耳!毛布はふとんの上に掛けるんだって!」ということをつぶやいていた。
4年前の就活の時に某テレビ局の説明会で「はっきり言ってこの業界の未来は暗い!」と言われたのが記憶に残っているが、腐っても鯛ということかな。まあ最盛期に比べると影響力が格段に落ちているのは明白だけど。
さて本題の毛布の掛け方だが、このテレビの内容は半分正解で半分間違い。
快適な寝床内気候(温度33℃前後、湿度50%前後)を保つという観点から考えれば
アクリル毛布など化繊素材で出来た吸湿性の低い毛布なら羽毛ふとんの上に掛けるのがベター
ウールやシルクなど天然素材の吸湿性に富んだ毛布なら羽毛ふとんの下にかけるのがベスト
このブログでも何度も書いたような気がするけれども、快適に眠るためには保温力だけではダメで、湿度のコントロールが重要なのだ。
私たちは汗とは別に不感蒸泄(ふかんじょうせつ)といって、気づかないうちに気道や皮膚から常に水分を蒸発させている。もちろん寝ている時も。
またこの不感蒸泄に加えて、睡眠時には発汗現象が起きる。
これは汗をかくことで深部体温を下げ、脳や身体を休ませるというメカニズムが働いているからだ。特に入眠後最初に訪れるノンレム睡眠時に発汗量は最大となるが、この時にふとんの中の湿度を適度に保つことが出来なければ、身体が不快感を感じ、ノンレム睡眠の深さが浅くなる。
したがって寝具にはこの発汗に対応するために、湿度を適度にコントロールする役割が求められるわけだが、アクリル毛布などの化学繊維系の毛布には吸湿性がなく、この発汗に対応できない。
さらに言うなら、羽毛ふとん自体も基本的に通気性が高くないので、蒸れやすいという側面がある。側生地が綿100%ならまだ良いのだけれど、特に最近の低価格が進んだ羽毛ふとんの生地はほとんどがポリエステルとの合繊(ポリ85%綿15%)か、ポリ100%なので通気性が悪い上に、吸湿性も期待できないという二重苦。そこに化繊系のカバーを掛けたり、アクリル毛布を中に使用しようものなら、代謝の高い男性や子供にとって快適な寝床内気候どころの話ではなくなってしまう。
いやもちろん、俺はこの方法で快適に眠れているんだ!という人の存在は否定しないし、人様の寝方にけちをつけるなんておこがましいことこの上ないのは分かっているが、もっと気持ちよく寝たいと思っている人もきっといると思うので、久しぶりに長文投稿。
それにしてもテレビにも困ったもので、ある側面に限っては正しいことを全てにおいて正しいと放送するのはいかがなものか。もちろん放送時間の関係上、仕方のないとこもあるんだろうけどちょっとなぁ。
今回の毛布の使い方にしたって、きっと冬場暖かく寝る方法の特集なんだろうけど、そもそも睡眠中の放熱は約70%が敷側なので、いくら掛ふとんを強化しても敷が貧弱なままではあまり意味ないぜ。
他にもバスタオルや玄関マットで枕を作るのも仰向きにはいいけど、横向きには決定的に適さないし、実は眠りの悩みの多くはまくらよりも敷側にあるってことも放送してほしいよなぁ。自宅とのマットの硬さの違いを考慮せずに、一律に硬いマットの上で計測して作っちゃう先生には無理かな。
さてさて、では今から週明けからずっとお待たせしてしまってしているお客様のもとにベッドマットレスとベッドパッドをお届けしてきます。オーダーまくらと同時にご注文を頂いているので、睡眠の質が格段に上昇するはず。
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