羽毛布団リフォーム|フランスベッドと京都西川
リフォームをする価値があるかどうか診断して欲しいというご相談です。
新品に買い替えるか、リフォームをするかはお客様にとって非常に悩ましい問題です。
当店に持ち込んでいただければ(出張も可)、羽毛の状態を診断し、何が最適なのかをお伝えさせて頂きます。
リフォームの価値があるようならリフォームをオススメしますし、価値がなければ正直にお伝えします。無理に新品を売りつけるようなことはしません。
ご安心ください。
【お預かりした羽毛布団その①】
メーカー:フランスベッド
サイズ:ダブルサイズ
側生地:綿100%
羽毛:ホワイトグース95% 推定1500~1600g
キルト:4×4立体
こちらは20年前後お使いのフランスベッドの羽毛布団です。
羽毛の量に対してキルトの1マスが大きく、長年使用されていたこともあって、羽毛が片寄りやすい状態になっていました。ブカブカの服を着ているといった印象です。
中の羽毛は非常に質が良いものでした。
普通10年も使えば羽毛がちぎれてゴミが大量に出ます。(もっとも近年低価格で売られているものは、最初からゴミだらけなことが多いですが…)
ですがこの羽毛は使用年数の割にはダウンボールがしっかりと残っており、ゴミは少なめ。
汗や皮脂でベトついてはいるものの、きっちり洗浄してあげればまた気持ち良く使うことができます。
捨てるのは勿体無いということで、リフォームをオススメさせて頂きました。
【お預かりした羽毛布団その②】
メーカー:京都西川
サイズ:ダブル
側生地:ポリエステル85% 綿15%
羽毛:ダウン90% 1500g
キルト:変形4×5立体
こちらはまだ購入して数年程度とのこと。ダブルサイズからシングルサイズにリフォームをしたいということでした。
側生地は今では残念ながら一般的になってしまったポリエステル混のタイプ。
ポリエステルを使うと、「軽くなる」「柔らかくなる」「値段が安い」というメリットがある反面、寝具にとって非常に重要な「吸湿性」が悪くなります。要は蒸れる布団です。
蒸れる布団は睡眠の質を悪くしますから、快眠屋としてはオススメできません。
肝心の羽毛はというとゴミが少し多目。ベトつきもあり。でも使用年数が短いからまだ使用できるという状態。
ダブルからシングルにサイズダウンする場合は補充羽毛も必要ないので、今回はリフォームをオススメさせて頂きました。
リフォーム後
まずはフランスベッドの羽毛布団のリフォーム内容です。ダブルからセミダブルサイズへのリフォームとなりました。
取り出し羽毛:約1,490g
洗浄・除塵後:約1,250g
補充羽毛:DP420 ホワイトグース93% 100g
※さらに京都西川の羽毛から50g分こちらに足しました
使用した側生地:ソフトサテン(114g/㎡)
キルト:立体5×5マス
リフォーム総額:57,240円(税込)
サイズダウンにも関わらずキルトの数は増えています。これまではダブルで20マスでしたが、今回はセミダブルで25マスに仕上げました。これは片寄りを防ぐための工夫です。もちろん中央部分や襟元部分と、両サイドでは1マスずつ羽毛の量は変えて充填しています。これも片寄りを防いで、暖かく使って頂くための工夫です。
次に京都西川のリフォームです。ダブルサイズからシングルサイズへのリフォームになりました。
取り出し羽毛:1570g(表示よりも多めに入っていました)
洗浄・除塵後:1350g
補充羽毛:なし
使用した側生地:ソフトサテン(114g/㎡)
キルト:オリジナルキルトⅡ
リフォーム総額:45,360円(税込)
表示よりも羽毛が多めに入っていたこともあり、洗浄後もある程度羽毛が残りましたので、余った50g分はフランスベッドの方に移動させました。ということで1300g仕上げです。こちらも当然のことながらマスの場所によって羽毛の充填量は変えています。
綿100%の生地ですから以前より蒸れずにおやすみ頂けるようになります。
F様ありがとうございました!