羽毛診断
羽毛診断
基本的にはどんな布団もリフォームをすることは可能です。
ただリフォームができるかどうかと、リフォームをする価値があるかどうかは別のお話。
傷みが進行している布団ほど、元に戻そうと思うとお金がかかりますから、そういった場合は新品に買い換えた方がお得なケースもあります。
快眠屋ではリフォームをする価値がある布団なのかどうかを判断するために、お客様の目の前で布団から羽毛を抜き出し、その傷み具合を診断させて頂くという取り組みをしております。(遠方のお客様には動画や写真でその状態をお知らせしております)
正常なダウン
ピリングダウン(つぶれたダウン)
玉ダウン(複数のダウンやフェザーが絡んだ団子状の状態)
ダウンファイバー(羽毛が千切れてできるクズ)
羽毛は天然の産物ですから、仮に同じ10年使用した羽毛布団でも、元々の羽毛の質や、実際の使用状況(天日干しや丸洗いの有無)によって、羽毛の傷み具合が大きく違います。
快眠屋のリフォームは日本最高水準のプレミアムダウンウォッシュ方式(さらに温水洗浄)を採用しておりますので、ほとんどの羽毛の汚れ・ベトつきはキレイに取り除くことができるのですが、あまりにも羽毛の傷みが進行している場合は、リフォームをしてもパワーが復活しないということもあります。
「傷んでいるのは分かるが、思い出の品で捨てるのが忍びない」というお布団は喜んでリフォームをさせて頂きますが、そうでない場合は「リフォームをしてもご期待通りの仕上がりにならない」可能性が高いので、そういった事態を未然に防ぐためにもやはり羽毛診断は必須です。
例えば上の写真。
写真では分かりにくいですが、ダウンボールが完全に壊れており、羽毛本来の原型をほとんど留めていません。ボロボロに崩れ、大部分がファイバーと呼ばれる羽毛の塵になってしまっています。
また純白だったはずの羽毛が黄味がかった色になっています。これは汗や皮脂が染み込んだ結果です。
ここまで傷みが進行していますと、どれだけ丁寧に中の羽毛を洗っても元通りには復活しません。そのため、この羽毛を使ってきちんと暖かい布団に仕上げるには、羽毛のパワー不足を補うために大量の補充羽毛(or入れ替え羽毛)が必要になります。
しかしそうなると、補充羽毛の価格が大きく上乗せされるので、新品の羽毛布団を買うのとそれほど差がなくなってしまいます。これでは「新品よりも安い価格で状態の良い羽毛布団が手に入る」というリフォームのメリットがありません。
婚礼寝具やご両親の形見など、思い入れのある羽毛布団の場合は、状態が良くなかったとしても喜んでリフォームさせて頂きますが、もしそうでないようでしたら、わざわざお金をかけてリフォームする価値はないかと思われます。
※「この羽毛はリフォームする価値がない」と正直に言ってしまうと、お客様が『じゃあ今回はやめておきます』と何も買わずにお帰りになってしまう恐れがあるので、中には羽毛の傷み具合に関係なく「どんな羽毛布団でもリフォームします」と請け負う業者さんもいらっしゃいます。またそもそも羽毛の診断ができない=知識、経験がないために安易に請け負ってしまうというケースもあります。
次にこちらの羽毛をご覧下さい。
全体的に汗と脂でベトついてはいますが、先ほどの羽毛と比べると一粒一粒がしっかりしているのが分かって頂けるでしょうか。この程度の傷み具合でしたら、プレミアムダウンウォッシュという方法で羽毛を洗い、乾燥させることでほぼ新品同様にまで復活することが期待できます。
近年トレーサビリティを確保した真っ当なグースダウンは値上がりが著しく、きちんとした新品の羽毛布団は10年前に比べて価格が上がっていますから、このような羽毛でしたらリフォームをした方が圧倒的にお得です。
もちろん診断は無料です。布団をお持ち込みいただいたお客様に押し売りをすることもありません。どうぞ気軽にお持ち込みください。