
硬いマットレス・敷布団を柔らかくしたい
硬すぎるマットレス・敷布団で悩んでいる人は意外と多い
①高級ブランドのベッドを買ったはいいが、思ったよりもマットレスが硬くて身体が痛い
②スポーツ選手が宣伝しているマットレスを買ったが、硬くて眠れない
③量販店で安価な敷布団を買ったが、薄すぎてフローリングや畳の硬さを感じる
④痩せてしまって今までのマットレスが硬く感じる
快眠屋にはこのようなご相談が多数寄せられます。
日本には硬いマットレスが健康に良いという迷信がまだまだ根強く残っている上に、「腰痛で悩んでいる」と言うとほぼ100%店員さんから硬めのマットレスをオススメされるため、硬いマットレスを買ってしまう人が後をたたないのですが、私たちの身体は一人ひとり違います。硬いマットレスが合う人ばかりではありません。
特に最近有名アスリートを起用して知名度を上げている高反発マットレスは、単に硬いだけというものが多く、横向き寝が多い方や身体の凹凸が激しい方には不適切なケースがほとんどです。特に40代以上の中高齢世代は筋肉が衰えていたり、柔軟性がなくなっていたりしますので尚更ですね。購入を検討されている方は本当にそれで良いのか慎重に検討しましょう。
さて、硬いマットレスを使うことによる主な弊害はこの4つ。
1.背中とお尻に圧迫が起こる

硬いマットレスに寝ると背中とお尻に体重が集中し、血行障害を招きます。血の巡りが悪くなると、筋肉に酸素や栄養素が行き渡らなくなるので、痛みやハリ、だるさを感じることに。
これは横向き寝の時も例外ではなく、肩と骨盤に体重が集中します。肩が圧迫されると肩コリや四十肩の原因にもなり得ます。日本の敷布団やマットレスは横向き寝のことを無視して設計されているものが多いのでこれも注意が必要です。
2.腰の後ろに隙間ができて、背骨のS字カーブを支えられない

硬いマットレスは身体の凹凸にフィットしにくいので、腰の裏に隙間が空くことがあります。そうなると背骨のカーブを支えることができなくなり、背骨周辺の筋肉がブリッジをしているかのように緊張します。これでは腰に疲労が溜まるばかり。腰痛の原因になります。
これは当店のスタッフR(女性・BMI21)がマニフレックスのモデル246というマットレスに、仰向きで寝た時の体圧分布データです。ウエストの部分が空白になっていますが、これは腰の裏にスキマができているということです。
理想は上の写真のように腰のカーブに沿ってマットレスがフィットし、背骨を支えることですから、腰の裏にスキマができているこの状態はお世辞にもいい状態とは言えません。
3.カラダ全体が弓なりのように反ってしまい、筋肉の緊張を招く

身体の凹凸にフィットしないマットレスは、のけぞったように身体を反らせてしまい、全身に無用な力が入ってしまいます。筋肉のゆるめ、疲労を回復するための睡眠が、かえって身体の負担を増長させる結果に。
4.骨格が歪み、椎間板に負担がかかる
肩の出っ張りを吸収できず、背骨が歪んでいる例
肩と骨盤の出っ張りを吸収できず、背骨が歪んでいる例
横向き寝の時に肩と骨盤が沈まないと、骨格が歪み、背骨が曲がったりねじれます。そうなると下のように椎間板への負担が増し、長期的視点で見るとヘルニアなどの発症リスクを高める可能性が出てきます。
背骨が整い、椎間板への負担が軽減している状態
特に「BMIが20以下の痩せている人」や、反対に「BMIが26以上のやや太り気味の人」、「身体の凹凸の差が激しい人」は実際に使ってみたら硬すぎて身体が痛いという結果になることが多いのです。
解決策は?
このようなケースにおけるベストの解決策は「そのマットレス本体を自分に合ったものに買い換えること」です。しかしまだ購入して間もないという場合は、買い替えといってもなかなか現実的ではありません。
そこで快眠屋では、現状の敷寝具に1枚プラスすることで寝床を柔らかくするオーバーレイという薄型のマットレスを併用することをオススメしています。
しかしオーバーレイ(薄型のマットレス)ならなんでも良いというわけではありません。
近年このジャンルの商品は有名アスリートを起用したものから、そのパクリ商品、そして低反発マットレスなど様々なものが世に溢れています。
トゥルースリーパーやエアウィーヴ、AiRにマニフレックス、テンピュールなど、どこのメーカー・ブランドもオーバーレイというジャンルの商品を用意しています。
もはや種類がありすぎて一般消費者の方にとっては何が何やら分からないといった状態かもしれません。
実際に快眠屋も以前は様々なタイプを扱っておりました。(今は基本的に1種類のみ)
その中で得られた知見は以下のようなものです。
低反発素材のオーバーレイは体圧を分散することに関しては優秀だけど、「寝返りが打ちにくい」「お尻が沈みすぎて姿勢が悪くなりやすい」「気温で硬さが変わる」「蒸れやすい」「寿命が短い」という欠点があるので、バランスが悪すぎて論外。
快圧パッドやAirポータブルのようにプロファイル加工したものは寝返りは打ちやすいけど、「値段の割にヘタリが早い」し、「体圧分散性もイマイチ。」
かといって高密度のマニフレックス・スーパーレイEXは長持ちはするけど、実際の寝心地は低反発のようなものなので結局低反発と同じようにアウト。
ブレスエアーに代表される立体網状体の素材は通気性が高くて蒸れにくいし、寝返りは打ちやすいけど、そもそもが硬くて柔軟性がないので体圧分散性が悪い。硬いマットレスを柔らかくするという目的には不適切なのでこれまた論外。(ソフトタイプもあるけど耐久性が低いので問題あり)
ボディドクターのドクターパッドは寝返りや耐久性の問題はクリアしているが、厚みが25mmと少し薄いので体圧分散性がややイマイチ。
つまり100%満足のいくものはなくて、大なり小なりどの製品もどこかには必ず妥協を強いられる、そういった状態でした。
そんな中、先々月から取り扱いを始めた新世代ウレタンフォームのオーバーレイは非常に出来がいいのです。この新世代ウレタンを使用したオーバーレイは当店が把握している限りでは、現状最も高性能なオーバーレイです。
ウレタンフォームの密度は約75kg/㎥と大手寝具メーカー製品の2倍以上です。(量販店や通販で安く売られているウレタンの密度は15~20kg/㎥前後)
もちろんオープンセル構造。
しかも超ソフトなのに、ゴムのような反発力があって寝返りも楽々。
極め付けはここまで超高品質なウレタンフォームを使用しているにも関わらず、シングルサイズはたった30,000円(税抜)で提供できるという点。
これまでのオーバーレイの問題点を全てクリアしています。
1〜2年しか持たない上に、寝心地的にもデメリットが多い商品に1~2万円を支払うより、よほど経済的ではないでしょうか。
厚みは絶妙な33mm。
これ以上薄くなると体圧分散性に問題が出ますし、これ以上分厚くなると今度はお尻が沈みすぎて寝姿勢が崩れてしまうリスクが高まります。
テレビショッピングで有名な低反発オーバーレイに2万円出していただいたり、マニフレックスのスーパーレイEXに大枚をはたくのであれば、このソフトフィットオーバーレイが圧倒的にお買い得です。
1年も経たずにヘタるなんてことはありえないですし、寝返りもしやすい。5年前後の使用には十分に耐えるでしょう。土台のマットレス(敷布団)のクッション性によっては10年近く使用できることもあり得ます。
モデル246の体圧分布データ
モデル246+ソフトフィットオーバーレイの体圧分布データ
昨日も整体院でヘルスウェーブゴールドという超激硬のマットレスを買ってしまったというお客様が寝心地を改善するために購入されていきました。
柔らかすぎて寝返りが打ちにくかったり、お尻が沈みすぎて寝姿勢が崩れてしまうようなマットレスはもちろん良くありませんが、だからと言って硬いマットレスが健康に良いかというとそんなことはありません。
自分に合った硬さのマットレスを探すことが大切です。