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山甚製羽毛布団(リフォーム前)

羽毛布団リフォーム事例[石川県Y様]長年使用して生地が破れてしまった山甚の羽毛布団をリフォームしたい(ダブル→ダブル)

どうも、快眠屋おのの植村浩太朗です。

資料

ありがたいことに三重県内はもちろん、県外のお客様からも羽毛布団リフォームのご相談を多く頂戴しております。遠方にお住まいの方でも安心してリフォームのご依頼を頂けるように1枚1枚丁寧に現状説明をした上で、リフォームの可否、およびお見積りを差し上げております。家が遠くて布団を直接持ち込めないというお客様もお気軽に電話、LINE、メールでご相談下さい。

※遠方にお住まいで羽毛布団のリフォームをお考えの方はこちらのページをご覧ください。

生地が破れてきた山甚の羽毛布団をリフォームしたい

山甚製羽毛布団(リフォーム前)

今回ご依頼下さったのは石川県にお住まいのお客様(Y様)です。20年以上前に購入された山甚製羽毛布団の生地が破れてしまったということでリフォームのご相談を頂戴いたしました。ありがとうございます。

リフォーム前の状態

山甚製羽毛布団(リフォーム前)
山甚製羽毛布団(リフォーム前)
山甚製羽毛布団(リフォーム前)
山甚製羽毛布団(リフォーム前)

全体的にはキレイな状態なのですが、最も傷みやすい襟元部分は劣化が目立っている状態です。汗や皮脂を吸った生地は強度が大きく低下するので、何かの拍子に強い力が加わるとピリッと裂けてしまうんですよね。

こうなると仮に破れたところに補修布を当てて応急処置をしても、すぐにまた他のところが破れてくるので生地を新品に交換するしかありません。要はリフォームが必要ということですね。

スペック

山甚製羽毛布団(リフォーム前)

[メーカー]山甚
[サイズ]185×210cm
[側生地]綿100%
[キルト]5×5マス立体キルト
[羽毛]カナディアングースダウン90%
[充填量]2000g

羽毛の状態は?

山甚製羽毛布団(リフォーム前)
山甚製羽毛布団(リフォーム前)

今回もいつものように生地をほどいて、中の羽毛を取り出します。やはり羽毛はこの目で直接確認しなくてはなりません。品質表示にはホワイトグースと書かれていても実際はシルバーグースが入っていたり、ダウン95%と表記されていても実際ダウン80%程度のものだったりと、表示と中身が違う事例はゴマンとあります。

山甚製羽毛布団(リフォーム前)

こちらが山甚の羽毛布団から取り出した羽毛と、新品の羽毛を比較したものです。やはり劣化は進んでいますね。特にこの写真の羽毛は一番傷みが進んでいる襟元部分から取り出したものなので、傷みがより顕著です。また少しフェザーが多い印象を受けます。

解体・洗浄・除塵の結果

【取り出し羽毛量】

1850g

品質表示には2000g入りと記載されていましたが、お布団を解体して取り出せた羽毛はおおよそ1850gとなりました。

羽毛布団を解体する際、全ての羽毛を完璧に取り出すことはできないのですが、このロス分を考慮したとしても1850gは少ない数字ですね。恐らく実際は1900g前後の羽毛布団だったのだと思われます。

【洗浄・除塵後の羽毛量】

1400g

そしてプレミアムダウンウォッシュでゴミを取り除いた後の羽毛量はおよそ1400gとなりました。約24%減ですね。

リフォーム後

山甚製羽毛布団(リフォーム後)
山甚製羽毛布団(リフォーム後)
山甚製羽毛布団(リフォーム後)
  • [サイズ]190×210cm
  • [キルト]変形5×6マス立体
  • [充填量]1900g
  • [生地]ソフトサテン
  • [補充羽毛]500g (中国レギュラーグース93%)

こちらがリフォーム後の状態です。

洗浄除塵後に残った1400gの羽毛に500gの新羽毛を補充し、元量と同じ1900g入りの羽毛布団に仕上げました。

山甚製羽毛布団(リフォーム後)

側生地はソフトサテンを提案させて頂きました。今回の羽毛は若干フェザーが多いので、これよりも薄くて軽い生地を使用すると、フェザーが生地を突き破ってくるリスクがあるからです。特に軽量の平織系は生地が薄いので、フェザーが多い羽毛と組み合わせるのはご法度。リフォーム直後は問題なくても、徐々にフェザーが飛び出てくるようになります。(100番手以上のサテン系生地も同様の理由でオススメしません)

山甚製羽毛布団(リフォーム後)

またキルトは変形の5×6マスを採用していますが、羽毛の量を考慮してマチ高は8cmで仕上げています。一般的に流通しているリフォーム用の側生地はマチ高が3〜5cm程度のものがほとんどですが、羽毛の膨らむチカラに対してマチ高が低すぎると羽毛をきつく締め上げることになり、パツンパツンな仕上がりに。これでは生地の柔らかさは活かせませんし、体との間にスキマができやすくなります。

我々がご依頼を受けてから生地の裁断、縫製を行うのは、こういったミスマッチをなくすため。地味な話ですがとても重要な部分です。

I様、この度は当店をお選び頂き有難う御座いました!今後のメンテナンス等もどうぞよろしくお願いいたします。

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羽毛の傷み具合や洗浄除塵後の目減り量は1枚ずつ異なりますので、この業界で一般的な「パック料金で羽毛補充量は一律○○○g」という方法でリフォームをすると、補充量が圧倒的に足りないこともあれば、多すぎてしまうこともあります。

今回のケースで言えば、補充量が300gと決まっていたとしたら仕上げ量は1700gとなり、元量よりも200g少ない状態で仕上がることになります。また上質でパワーのある300gならまだしも、質の良くない300gなら焼け石に水で、布団のボリュームは戻らないばかりか、悪化することすらあります。

パック料金はお客様にとって価格が分かりやすいという大きなメリットがある一方で、リフォーム内容に融通が利かないというデメリットもあります。

ブログをお読みになっている方の中に、きちんとリフォームをしたいとお考えの方がいらっしゃるようでしたら、1枚ずつときちんと向き合ってくれる業者様にお任せになることをオススメいたします。これは1枚ずつ個別管理しますという当たり前の話ではなく、布団の状態を1枚ずつ正しく診断し、適切なリフォーム方法を提案してくれる業者を探しましょうという話です。

最近はインスタグラムの投稿が多めです。ブログほど濃い内容ではありませんが、フォローして頂けると喜びます。

また先日羽毛布団リフォームに特化したインスタグラムアカウントを解説しました。そちらもご覧いただけますと幸いです。