羽毛布団リフォーム|【ロマンス小杉】ダブルの羽毛布団をシングル2枚に
目次
新潟県のお客様から羽毛布団リフォームのご相談
毎度毎度冒頭で同じことばかり書いておりますが、久方ぶりのブログ更新となってしまいました。ライトな内容のものはインスタグラムに投稿しておりますので、そちらもフォローして頂けると嬉しいです。
今回は新潟県のお客様からのご相談です。
ダブルサイズの冬用と夏用をそれぞれ1枚ずつお持ちなのですが、シングルサイズの冬用2枚へのリフォームをお考えです。
その際、ダブルの冬用だけを使ってリフォームをするのと、ダブルの冬用と夏用の両方を使ってリフォームをするのと、どちらが良いかということでお悩みでした。
どちらが良いかというのはケースバイケースになるのですが、それぞれのケースで仮お見積もりをさせて頂いた結果、今回はダブルの冬用だけを使ってシングル2枚にリフォームさせて頂くことになりました。(羽毛の不足分は全て新品の羽毛で補います)
リフォーム前
<スペック>
使用年数:約20年
サイズ:190×210cm
メーカー:ロマンス小杉
羽毛:ハンガリー産マザーグースダウン92%
充填量:1900g
生地:綿100% (サテン生地)
キルト:4×4マス立体キルト
<生地について>
日本の羽毛布団で一般的なサテン織の生地が使われています。サテン織の中にも様々な種類がございますが、非常にしなやかで、光沢がある、かなりハイクオリティなサテン生地です。近年はロマンスさんもコスト削減を意識してかポリエステル混の生地が増えつつありますが、やはりこういった羽毛の良さを引き出せる生地がいいですよね。
<キルトについて>
こちらの羽毛布団には4×4マスの立体キルトが採用されています。一般的なダブルの冬用ですと5×5マスということが多いので、それと比べると1マスあたりの面積・容積がかなり大きい状態です。
マスが大きくなればなるほど羽毛布団がふっくらと膨らみやすくなります。またこれは完全に作り手側の都合ですが、マスが大きい=マスの数が少ないということなので、羽毛を吹き込む時間が短縮できます。(※羽毛布団は1マスごとに羽毛を計量して充填していくので、マスの数が多いほど時間がかかります)
しかしこのようなメリットがある一方で、年数が経過して中の羽毛のボリュームがなくなってくると、マスの中で羽毛が偏りやすくなり、薄いところと分厚いところができてしまうというデメリットもあります。
このことを踏まえると、今回のお布団は流石にマスの数が少なすぎるように思われます。
<羽毛について>
品質表示によれば羽毛は「ハンガリー産マザーグースダウン92%」が使われているとのことです。
ただ表示だけでは何もわからないので、実際に布団から羽毛を取り出して状態をチェックしなければなりません。中には「表示の内容は立派でも実際に蓋を開けてみたら粗悪な羽毛だった」というケースもありますので。。。
こちらがお客様の羽毛と新品の羽毛を比較した写真です。どちらも同じ2グラムですが、20年ほどご使用になられていることもあり、やはりボリュームには差があります。
GIFなのであまり画質がよくありませんが、こうして見るとボリュームだけでなく、落下スピードやファイバーの量が違うというところもお分かりいただけるかと思います。
(快眠屋の羽毛診断についてはこちらの動画をご覧ください)
<リフォームする価値は?>
20年ご使用になっておられますので傷みは当然ございます。ですが20年とは思えないほど状態は良好です。元々の羽毛がある程度上質だったということもありますが、S様が丁寧に使ってこられた証だと思います。生意気なことを言うようですが、リフォームをする価値は十分にあります。
リフォーム内容
<洗浄・除塵>
取り出し羽毛量:約1950g
→洗浄・除塵後:約1540g
布団を解体して取り出せた羽毛はおよそ1950gでした。品質表示では1900g入りとなっていたので、実際にはもう少し多く羽毛が入っていたことになります。
洗浄・除塵工程にかけると、傷んだ羽毛がある程度取り除かれ目減りします。今回は1950gの羽毛が1540gとなりました。約20%減った計算です。
(※どれだけ羽毛が減るかは実際に洗ってみないことには分かりませんが、平均的には15〜20%ほど減ります)
<仕立て内容>
サイズ:150×210cm
側生地:ソフトサテン(綿100%)
キルト:変形5×5マス立体
羽毛量:1200g仕上げ
補充羽毛量:860g (2枚合わせた量です)
ご相談の結果、今回は洗浄・除塵後に残った1540gの羽毛に、中国産ホワイトグース93%を860g補充してリフォームを仕上げさせて頂きました。
1540g+860g=2400gとなりますので、この2400gの羽毛をちょうど二等分して1200g入りのシングルを2枚に仕上げたわけです。
そして肝心の生地は予算との兼ね合いでソフトサテンをご提案させて頂きました。当然綿100%です。
リフォーム後のお布団をお送りさせて頂いた後、S様から「ふかふかの布団が届きました!早く寒くなって欲しいです(笑)」というメッセージを頂きました。喜んで頂けたようで何よりです。
羽毛布団は生地の良し悪しで主に掛け心地が決まります。値段に惹かれて格安リフォームに依頼してしまった結果、綿100%は綿100%でもゴワゴワとした分厚い生地で仕上がってしまい、リフォーム前よりもかえって質が悪くなってしまったというご相談をしばしば頂きます。
安いものには安いなりの理由がございます。もちろん品質は二の次で価格第一というであれば問題はないのですが、大切なお布団をキレイに快適にリフォームしたいという場合はそれなりの内容でリフォームをさせて頂く必要がございます。
羽毛布団リフォームをお考えの方はぜひお気軽に当店にご相談ください。
LINE、メール、電話でご相談をお受けいたします。
<快眠屋のインスタグラム >
編集後記
ここのところ釣りにハマっております。自分で釣った魚を美味しく食べたい!という想いに突き動かされて、数少ない休みの日は海に通っております。屋外ですし、人の少ないところに行けば密にもならないので、今のご時世的にも良い趣味かと。
ただなにぶん小学生以来の釣りなので、まともな道具はないわ、知識もないわでなかなか苦戦する日々です。
今はサビキ釣りで小さなアジを釣り、それをエサに大きな魚(青物、ヒラメ、スズキなど)を狙うという泳がせ釣りにロマンを感じているのですが、そもそもエサにする小アジが思うように釣れません。ちょいと大きなサバしか釣れないのです。(エサ屋さんで活きたアジを買うのではなく、あくまで自前で用意したいのです)
先日は同じ堤防で釣りをしていた老紳士が、全く釣れない僕を見かねてか「ほら、ニイちゃん。アジあげるわ。」と活きたアジを10匹ほど下さいました。その老紳士は僕の後から釣り場に来たにも関わらず、そのわずかな時間でアジを85匹も釣り上げていたのです。(僕にくれたのは86〜95匹目)
ちなみにその時の僕は朝からサバしか釣っておらず、自力で釣り上げたアジは0匹。しかも釣れたサバも老紳士のアドバイスを頂いて釣り上げたものです。あの方がいなければどうなっていたことやら。
おかげでその日はサバを持ち帰ることができ、フライにして頂くことができました。
尚、肝心の泳がせ釣りは4回ほど明確なアタリがありましたが、糸を切られたり、根に潜られたりとで、一匹も釣りあげることはかないませんでした。アジをひったくっていったあの魚は一体何だったのか。。。エイだったらやだな。。。
正体不明の怪魚を釣り上げるまではあの場所でトライし続けたいと思います。
ではでは。