敷布団・マットレス事例[三重県伊勢市 N様]マニフレックスのイタリアンフトンから20年ムアツマットレスへお買い換え
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腰痛と首の痛みがきっかけ
本日ご来店されたN様は50代の男性です。
元々腰痛でお悩みになっていたそうですが、最近は起床時の首の痛みも出てくるようになったようで、「流石にこれではマズい。せめて枕くらいは自分に合ったものを使った方がいいのでは?」とオーダーメイド枕のご相談にお越し下さいました。ありがとうございます。
首の痛みの原因は様々ですが、枕の高さが合っていないと無理な姿勢で眠ることになる→首に負担がかかるので、正しい高さの枕で寝てもらうに越したことはありません。オーダーメイド枕は治療器ではないものの、自分に合った高さの枕を使うことで首の痛みがなくなった、あるいは軽減したお客様は沢山いらっしゃいます。
敷布団も同時に検討したい
枕の最適な高さは体型によって違うのは当然のことながら、ご自宅でお使いになっている敷布団やベッドマットレスの硬さ、つまり体の沈み具合にも影響を受けます。全く同じ人でも、硬めの敷布団に寝る場合と柔らかめの敷布団に寝る場合とでは最適な枕が違うということです。
そのため当店では必ずご自宅の敷寝具環境についてお尋ねしています。(そうせずに枕をフィッティングすることは不可能です)
もしそういったヒアリングがない状態で「お客様にはこの枕が良いと思います」と勧めてくる販売員に当たったとしたら違うお店に行かれた方がいいでしょう。いくら末端の店員さんだったとしても、知識のある人が店長をしていたらそんなことにはならないはずです。
お話によるとN様がお使いになっているのはマニフレックスの「イタリアンフトン」で使用期間は10年ほど。イタリアンフトンの上には敷パッドを重ねているくらいで、特にトッパー(オーバーレイ)やボトムマットレスは使っていないということでした。
イタリアンフトンはマニフレックスの中では最も厚みの薄いモデルです。(トッパーを除く)
基本的に厚みが薄くなればなるほどヘタリは早くなるというのと、イタリアンフトンのウレタンはそこまでハイクオリティなものではないので(中の下くらい)、体型によっては数年前後でお尻の部分がヘタって底つき感が出てきているケースがちょこちょこあります。10年なら尚更ですね。
そんなわけで「腰が痛いということなので将来的には敷布団も見直してもらった方が良いと思います。」と軽くお伝えしたところ「実は私も敷布団も変えないといけないと思っていたんです…。今回、枕と一緒に敷布団も提案して頂くことは可能でしょうか?」とN様ご本人もイタリアンフトンがダメになっている自覚がおありだったようで、枕と一緒に敷布団もフィッティングさせて頂くことになりました。
先に敷寝具を絞り込む
上述のように枕の最適な高さは敷布団の硬さ(沈み込み)に影響を受けますので、敷布団が決まっていない状態で「さあ!枕をフィッティングしましょう!」としても「どの敷布団の上でフィッティングするんですか?」ということになり話が進みません。
まずは体型、主な寝方、生活スタイル、お好み、ご予算を考慮して敷布団を絞り込んでいく必要があります。
N様のBMIは約25でガッチリ系。背中からお尻にかけての背骨のカーブはかなりキツめです。(Wラインタイプ)
そのためマニフレックスのメッシュウィング(かなり硬め)に寝ると腰のウラにスキマができてしまい、背骨のカーブを支えることができない状態です。(BMIやや高め〜で、背骨のカーブが緩い人はメッシュウィングでもスキマができません)
敷布団が柔らかすぎてお尻が必要以上に沈んでしまったり、底つき感を覚えるようではダメですが、だからと言ってメッシュウィングのように敷布団が硬すぎて背骨のサポートがない状態もそれはそれで腰痛の原因になります。
世の中のマットレスの説明ページを見ていると「○○○cmで○○kgなら硬さは○○○がオススメ」といった身長と体重のマトリックス表(要はBMIで選ぶという話)が掲載されていますけれど、BMIが同じでも今回のN様のように背骨のカーブが激しい人もいれば緩やかな人もいますので、それらを鵜呑みにするのも考えもの。
例えば今回のN様は身長と体重だけならやや硬め〜硬めが該当しますが、実際にはそれでは硬すぎるわけです。
できることなら背骨のカーブの強弱も加味して選べるといいですね。さらに仰向き寝メインか横向き寝メインかまで詰めれば言うことなしです。
今回は20年ムアツマットレスproレギュラーをチョイス
N様の日頃の使い方(毎朝畳む)とご予算も加味した結果、今回は20年ムアツマットレスproレギュラーをお使い頂く事になりました。
N様の体型だと、敷布団の表面は体の凹凸を吸収できるようにややソフト、敷布団のボトムは底つきを防ぐために硬めというバランスが望ましく、そしてその要求を満たそうと思うと、ソフトフィットオーバーレイ33とやや硬めのボトムマットレスを組み合わせるのが寝心地的にはベターです。
ですが毎朝畳むことを考慮すると、ウールベッドパッド+ソフトフィットオーバーレイ+ボトムマットレスは枚数が3枚になるので流石に大変。。。ウールベッドパッドを省くことはできませんが、ソフトフィットオーバーレイ+ボトムマットレスはできればひとまとめにしたいところです。
そこで20年ムアツマットレスproレギュラーの出番です。
こちらはムアツシリーズの中で最もソフトなモデルとされていますが実際はそこまで柔らかくなく、ソフトなのは表面部分だけで中層以下はかなり硬いので、BMIが標準以上でも問題ありません。むしろ横向き寝メインならまだ硬いくらいですね。(N様は仰向き寝メイン)
ソフトフィットオーバーレイ+ボトムマットレスの組み合わせと比べると寝心地的には劣る部分はありますが、利便性を考えると今回はこちらのモデルに軍配が上がりました。
組み合わせるベッドパッドはビラベックのウールベッドパッド(標準厚)。快適さを求めるなら間違いのない商品です。(小さなお子さんやペットがいるご家庭の場合は自宅で水洗いができるタイプの方がいいでしょう)
敷布団なのにベッドパッド?と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、現代の敷布団は素材の多様化が進んでおりますので、使用されている素材の本質はベッドマットレスとさほど変わりません。寝床内の不快な蒸れ感を解消したり、敷布団の寿命を伸ばすには良質なベッドパッドを使うことが大切です。
この上からBOXシーツをセットして敷寝具側は完成。
オーダーメイド枕はプレミアムタイプ
敷布団が決まったら次は枕ですね。
快眠屋のオーダーメイド枕はレギュラー、ワイド、プレミアムの3タイプがあるのですが、せっかくならと言うことでN様はプレミアムタイプをお選び頂きました。(ブロックの数と生地の性質が違います)
枕をフィッティングする際のポイントは「寝返りが問題なくできるかどうか」です。
オーダーメイド枕の世界もピンキリで、作る人によって仕上がりが大きく変わってくるのですが、よくあるのが「中央が低くて、両サイドが極端に高いケース」。肩幅が広い人が硬めの敷寝具に寝る場合はどうしても横向き寝を高くしたくなるのですが、何も考えずにそうしてしまうと仰向き寝用の中央が極端に凹んでしまい、寝返りができない枕に仕上がってしまいます。
せっかく仰向き寝と横向き寝、それぞれの高さに合わせたつもりでも、結局上手く寝返りができないのであれば意味がありません。測定値だけ見ているとこういったミスをしやすいですね。
今回のN様は仰向き寝がメインですから、枕に関しても仰向き寝を優先して全体のバランスを調整させて頂きました。
これまでの寝具環境からガラッと変わりますので、最初は慣れて頂くのに時間がかかるかもしれませんが、きっと快適にお休みいただけることでしょう。
N様ありがとうございました。
最近はインスタグラムの投稿が多めです。ブログほど濃い内容ではありませんが、フォローして頂けると喜びます。
また先日羽毛布団リフォームに特化したインスタグラムアカウントを解説しました。そちらもご覧いただけますと幸いです。