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資料:羽毛布団の厚み比べ

熟睡寝具専門店が教える「羽毛布団を買う時に注意すべきこと」

基礎の基礎『羽毛布団の品質は主に以下の要素で決まる』

資料:羽毛布団品質表示

●水鳥の種類(グース or ダック。グースであればマザーグース or レギュラーグース。)

●ダウン率

●ダウンパワー(フィルパワーも単位が違うだけで本質は同じことです)

●羽毛の充填量

●生地の素材:綿100% or ポリエステル(混)

●生地の織り方:平織り or 綾織り or 朱子織り

●糸の番手(細さ):60番手、80番手、100番手などなど(数字が大きいほど細い)

●生地のキルト:立体キルト or 特殊立体キルト or 二層式キルト

ざっとこんなところでしょうか。

ですがこれらは料理で例えると食材のようなものです。どれだけ立派な食材を集めても、肝心の調理方法がお粗末だったり、味付けが好みに合わなければ意味がありません。

腕の立つ料理人に調理されることで初めて食材の真価が発揮されるのと同じように、羽毛布団も「羽毛」と「生地」と「キルト(縫製)」をどのように組み合わせるかで、その仕上がり・快適さに大きな差が生まれます。

今回私が伝えたいのは、食材選びではなく、調理法の部分。

グースとダックの違いやダウン率などの話は、ネットを漁れば山ほど出てきますが、調理法の話は

お伝えしたい内容はもっと本質的な部分ですので、この辺りの説明は割愛いたします。もっとも当店のブログにたどり着かれるような御方は、そんなことは既にご存知かもしれませんから、心配は無用かもしれません。

 

羽毛布団に関する大きな誤解

ポーランドマザーグース農場

ネットで羽毛布団について検索すると、高品質な羽毛布団を選ぶためのポイントとして、上述のような「グースとダックの違い」「ダウン率」「産地」についての説明が山ほど出てきます。

Yahoo!知恵袋などを見ていても「グースダウンでダウン率90%以上のもの、特にマザーグースなら間違い無いです」というような回答が多く、中には寝具の販売員経験のある人がそのように回答しているケースもあります。

あながち間違いとも言えないのが厄介なところなのですが、こういった表面的な情報だけをもとに下調べをしていくと、当初は快適に眠るための羽毛布団を買うつもりだったのが、いつの間にかスペックだけに目がいくようになってしまい、「高スペックな羽毛布団を買うこと」が目的になってしまうケースが非常に多いのです。

一般消費者の方からすると、当然「高級な布団ほど快適に眠れる」という認識になるでしょうから、「お値打ちな高級羽毛布団を探す」となってしまうのも無理はありませんが、そもそも「高級な羽毛布団ほど気持ちよく眠れる」というのが大きな誤解なわけです。

少なくとも熟睡寝具専門店を名乗る当店としては、この考え方に全面的に賛同するわけにはまいりません。

高品質な羽毛布団の中にも快適に眠れるものと、快適に眠れないものがあるのです。

 

高品質な羽毛布団だからといって快適に眠れるわけではない

質の良い羽毛と、質の良い生地を使うことは大切ですが、それだけでは気持ちよく眠ることはできません。

私たちの体質や住環境は人によって大きく違うからです。

例えば、先日とあるお客様に納めさせて頂いたばかりの、この当店オリジナル羽毛布団 (Sクラス|ポーランド)。

ポーランドホワイトコウダマザーグース羽毛布団

ポーランドホワイトコウダマザーグース羽毛布団

快眠屋おのオリジナル羽毛布団【Sクラス|ポーランド】

羽毛はポーランド産ホワイトコウダ種のマザーグースダウン95%を使用。ダウンパワーはIDFLの検査で440以上、フィルパワーは885以上。ヘルシーダウン認定もクリアしています。

そして生地は綿100%では日本最軽量を誇るソフトバティスト生地。軽くてソフトな上に、通気度が高くて蒸れにくい。羽毛布団には最適な生地の一つです。

まさに羽毛も生地もどこに出しても恥ずかしくない一級品の布団です。

実際にお客様にも後日「気持ちの良い布団を作っていただいて(喜)」とお褒めの言葉を頂きました。喜んでいただけて何よりです。

ですが実はこのお布団はこちらのお客様にとっては快適でも、このブログを書いている私(32歳男性)にとっては快適なお布団ではありません。

どういうことか?

この布団は、私の体質と住環境にとっては分厚すぎて、暖かすぎるのです。

私が今の寝室で冬場に使うなら、もっともっと羽毛の量を減らして薄く仕上げなければなりません。(基本的に布団は厚みが増すほど保温性も向上し、薄くなるほど保温性は低下します)

 

自分に合った布団の厚み(暖かさ)を選ぶことが最重要

資料:羽毛布団の厚み比べ

どれだけ質の良い布団でも、薄すぎて暖かさが物足りなかったり、反対に分厚すぎて暖かすぎるのでは快適には眠れません。寝床の中の温度と湿度を33℃、50%前後」に保つことが大切です。

例えば服や靴は同じデザインでも、様々なサイズが用意されていますよね。それは人によって体型や足の大きさが違うからです。

羽毛布団の場合もそれと同じように、自分の体質と住環境に合わせてちょうど良い厚み(暖かさ)を選ぶことが一番大切です。

とは言え残念なことに日本の寝具業界では、このような考え方は全くといっていいほど見受けられません。。。どこの老舗メーカーも基本的には分厚い冬用のものしかラインナップしておらず、せいぜい夏用と冬用があるくらいです。トホホ。

汗っかきで暑がりな人、代謝が低く冷え性の人、老若男女どんな人にも「この布団は〜〜産のグースダウンを使っていて、二層式のキルトになっているから暖かいですよ」と同じ布団を勧める。これがこの業界の標準的な考え方なんですよね。

ドイツ出張

ドイツの進んだ寝具専門店に行くと、同じ羽毛と同じ生地を使った羽毛布団が厚み別に沢山並んでいます。「使っている素材は一緒だけれど、色んな厚みを用意しているから自分に合ったものを選んでね。」ということです。

ヨーロッパが全てにおいて優れているというわけではありませんが、個々人のニーズに合わせるという考え方は日本の寝具業界も見習うべき点が大いにあるように思われます。(品質管理は日本の方が上)

快眠屋の羽毛布団が、保温力●○○○○○●●●●●●の6段階の厚みに分けられているのは、この欧州の考え方に倣ってのことです。(場合によってはもっと細かく分類することも)

私が冬の時期にちょうど良い暖かさを得られるのは保温力●●●○○○もしくは●●●●○○ですが、先ほどの事例で紹介させて頂いたお客様の羽毛布団は保温力●●●●●○です。私には合わないと言ったのはそういう理由です。

羽毛布団としての質の良し悪しと、自分に合った暖かさかどうかというのは別の話として議論しなくてはなりません。

 

また厚み(羽毛の量)に応じてキルトを変えるということも忘れてはならないポイントです。基本的には羽毛の量が減れば減るほど、キルトのマスを増やす必要があります。当店の場合、保温力●○○○○○7×10マスの計70マス、保温力●●●○○○5×7マスの計35マスで仕立てています。

羽毛布団保温力1

羽毛布団保温力3

これには狙いが2つあります。

1つは羽毛の片寄りを防ぐということ。

マスの数が少ないということは、1マスあたりの容積が大きいということですので、羽毛の量が少ないとマスの中で羽毛が片寄ってしまいます。片寄りを防ぐためには、1マスあたりの容積と羽毛の量のバランスをとる必要があります。

そしてもう1つの狙いは、空気を逃がして保温力と蒸れ感をコントロールするということ。

縫い目の箇所は「空気が逃げやすい=熱を逃しやすい」ところですので、夏用や春秋用など意図的に保温性を下げたい場合はマスの数を増やして、縫い目が多くなるように仕立てるわけです。また縫い目を増やすことで、熱と同時に湿気も逃げやすくなりますから、蒸れ感の軽減にも繋がります。

厚みだけでなく、キルトによっても快適さは大きく左右されるというのは、こういう理由からです。

ちなみに昨年「4×5マスの計20マスなのに羽毛の量は400gの夏用」という布団を見かけましたが、これはいくらなんでも無理があるのでは。

おそらく既に縫製済みの側生地が在庫として残っていて、その在庫を処分するために無理やり400gで作ったのだろうと思われますが、安物ならいざ知らず高価格帯の商品でそれはちょっとどうなのという印象。

もしそうでないのなら、布団のことを全くわかっていないということになります。

 

厚みの次は生地の通気性を重視

ソフトバティスト生地

あともう一つ羽毛布団の快適さを左右する大きな要素があります。

それは生地の通気性です。

羽毛を包んでいる生地がビニールのように通気性に乏しいものだったら、いくら適切な厚みでもジメジメとした不快な蒸れ感に襲われ、気持ち良く眠ることはできません。

具体的には最近流行りのポリエステル(混)の生地がこれに該当します。ポリエステルの生地は通気度が極めて低く、ビニールに近い生地なので、生きものである人間が使うと非常に蒸れやすいのです。特に暑がりの男性や、子供たちにとっては最悪です。

ポリエステルは安いので、どのメーカーも価格競争を勝ち抜くためにこぞってポリエステル生地を使っていますが、これは「快適な眠りを提供する」という企業哲学を持っている会社ならあってはならないことだと私たちは考えています。

では蒸れ感をなくし、爽やかな暖かさを手に入れるためにはどうしたらいいのか?

答えは簡単で、できるだけ綿100%かつ通気度の高い生地を使うことです。

空気の循環が起こりやすい高通気度の生地を使うことで、羽毛の吸湿発散性が活かされ、快適な寝心地が得られます。

一般的なポリエステル生地の通気度は0.5〜1.0cc/㎠/sしかありませんが、綿100%の生地なら1.0〜2.0cc/㎠/sと約2倍の通気度になります。

当店がオススメしているソフトバティストの通気度は3.0cc/㎠/s以上、ドイツ製のスーパーソフトバティストに至っては5.0cc/㎠/s以上を誇ります。

 

この通気度は品質表示やメーカーのスペック表を見ても載っていないので、寝具専門店ですら把握していないところが多いのですが、快適な羽毛布団を選ぶ、あるいは作るには必須の基準です。

 

質の悪い羽毛布団は快適どうこうを語る以前の問題

羽毛診断

これまでの話を聞いて、羽毛の質が良くなくても、厚みとキルトが合っていて、通気度が高い生地を使っていれば大丈夫なんだと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですがファイバーやネックフェザーまみれの低級ダウンを使った羽毛布団は快適どうのこうのを論じる以前に、そもそも衛生面と耐久性の問題があります。

質の悪い羽毛は、洗浄が不十分で不純残留物が羽毛に付着していたり、ネックフェザーが多いので生地から羽毛のクズや羽根が吹き出しやすいのです。特に通気度の高い上質な生地と組み合わせると最悪なので、ビニールに近い蒸れる生地と組み合わせるしかありません。

また安価な羽毛は、ベビーダックやベビーグースと言われる生後間もない鳥から採取されたものですので、衝撃に弱く、耐久性が著しく低いという問題もあります。

最高級である必要は必ずしもありませんが、それなりにまともな素材を使うということは大前提です。

資料:ヘルシーダウンプログラム認定快眠屋の羽毛は羽毛の清潔さを検査する
IDFLのヘルシーダウン認定を受けています

 

羽毛布団を買う時の注意点まとめ

・高品質だからといって快適に眠れるわけではない

・自分に合った暖かさが一番大事

・その次に生地の通気性が大事

・安価な低級品は快適さどうこう以前の問題

 

<快眠屋の羽毛布団について>

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